バドミントン

バドミントン世界選手権2005観戦記-(5) WS準決勝-2

世界選手権-5(アナハイム)
世界選手権観戦記-(5) WS準決勝-2
~8/20~
★シェー・シンファン(WR2位:中国) vs チェン・シャオチー(WR21位:中華台北)
20日前半の部に行なうはずだった試合が、時間の都合上で後半の部になり、本当は見れなかったはずのこの試合が見れてとてもラッキーでした。中華台北のチェン・シャオチーはまだ10代です。目立った成績はなく、ベスト16や32止まりの選手で、ダブルスや混合ダブルスもこなす選手ですが、1回戦からベスト4まで4試合のファイナルを競り勝ち勝ち上がってきました。まだ10代。これからの注目選手だと思います。シェー・シンファンはおなじみですね。オリンピック出場を逃した後、急速に力をつけていった選手です。高い身長と、細いくてスラーっとした姿はまるでモデルのようです。クールで表情を変えずに淡々と試合をこなしているのかと思っていましたが、かなり勝気な性格で、気性が荒い感じを受けました。ミスやイージーなミスをすると、自分を責めるように「バカ!何やってんの!」みたいな感じでブツブツ独り言を言っているのです(笑)。顔の表情にも出ますし。

1セット目はチェン・シャオチーがシェーシンファンのスマッシュをネットにきれいに返し、逆にヘアピンやカットでかなり崩し、あっという間に1セット目を取りました。特にカットにはかなり苦労していた感じがします。2ゲーム目もチェン・シャオチーのペースで試合が進んでいましたがシェーシンファンは徐々にシャトル筋が読めてきたようで、徐々に球回しがクリヤー主体に変化させ、長いラリーを意図的にしていったと思います。ファイナルゲームではその方向が顕著に現れましたが、チェン・シャオチーもそれに対応し先に6点をとりコートチェンジをしました。そこからは徐々にシェーシンファンがクリヤーで押してラリーの主導権を握っていき、地力で勝ったように思います。試合の中で様々なことを見極め、バドミントンのプレーに変化を付けていったシェーシンファンに脱帽です。

ここがキャリアの差でしょうか・・。まるで1ゲーム目は捨てゲームだったのか?と思えるくらい見事な試合運びでした。